今年のF1も間もなく開幕します。
最近のF1スケジュールでは、2月上旬、または今回の第一回目のテストまでに今年の基本となる新車のマシンを作成、開幕に間に合うようにマシンを仕上げるためテストに参加します。
今年は3日間を2回、テストする機会を与えられています。
最近は各チームのコストを抑えるために、単独でのテストを禁止しています。チームに予算があるところがテストをする環境を与えてしまうと、マシンの仕上がりに格差がうまれてくるし、予算があるということは、トップチームということになるので、その意味でも単独でのテストを禁止しています。
ただ、
新車の発表や、今年のF1マシンをつかったプロモーション、広告用に撮影するために、1回につき、たしか100Kmまでの走行と、専用タイヤでの使用を許可しています。
トップチーム
各チームは、この広告用のプロモーション撮影の権利をつかって、今回のテストをする前に、今年用のマシンがちゃんと動くかどうか確認する目的でこの制度を利用しています。それでも大抵はトップチームだけです。
中堅チーム
中堅チームは、今回の第一回目のテスト3日間で、マスコミ等に新しいマシンの発表とテストに突入する傾向にあります。ちょっと前までは、予算をかけた今年のマシンとドライバーの紹介を行っていましたが、年々コスト意識、余計な経費をかけない方針から、WEB上で簡単に発表するような形になってきています。
開幕前テスト
開幕前のテストですが、開幕戦までに2回のテストがあります。3日間で2回です。
昨年までは4日間を2回だったのをこれもコスト削減の流れからの短縮です。チームは限られたテストの機会を使って、今年のマシンが競争力があるのか、いろいろなセッティングを試して、今年の競争力が発揮できるよう、テストを繰り返し、データを蓄え、分析し開幕を迎えます。
1回目の3日間のテストは、まずはちゃんとマシンが動くのかからのスタートです。
今年の場合はエンジンも昨年からの進化版ですし、各チームともエンジンメーカーの変更はありません。マシンへのレギュレーションも大きな変更もないため、マシンのデザインも昨年の反省をいかしたマシンづくりですみます。
タイヤもいつもと違って、昨年のタイヤとほぼ同じ素材で決まり、タイヤについてもだいたいのデータを持っています。そしてドライバーもたしか、ウィリアムズとルノーの2名ぐらいで、トップチームでのドライバー変更はありません。
昨年は、マシンについてはフロントウィングのデザインルールの変更があり、またレッドブルはホンダエンジンへ変更があったりと、マシンが風洞実験通りの成果がテストで機能するのか、いろいろ試すことが多岐わたりました。
昨年のレッドブルでは、ホンダエンジンに変更したマシンとのバランステストやフロントウィングのマシンバランスチェックなどたくさんテストがある中、新しく起用されたカズリーがマシンに慣れさすこともありたいへんでした。
しかし、そんな中、カズリーががんばり過ぎたといいますか、チームへのアピールしたい気持ちが強すぎて、マシンコントロールを失い、マシンを大破してしまいました。十分なテスト走行ができず、マシンの完成度が十分データ集めができなまま、開幕戦に突入した結果。いい成績をあげることもできず、カズリーのドライバー交代までとつながっていきました。
開幕までの貴重な走行テストがいかに大切かを痛感した昨年でした。
最近はいろいろなテスト方法が確立されてはいますが、やはりサーキットでドライバーによって、たくさんのテスト走行をすることが重要になってきます。テスト走行でしかわからないトラブルが見つかることがあります。そのトラブルを開幕までに見つけ出し、レースではリタイヤしないためにも、テストでいろいろな問題を解決することがとても大切です。
今年の1回目のテストは、まずまずのエンジンも壊れることもすくなく、マシンをコースアウトさせて壊してしまいテストができないなど、大きなトラブルがなく3日間を終えました。
そういいながらも、前回記載したんですが、フェラーリが不気味なぐらいテストとはいえ、速さがなかった。テストでのタイムは意味がないのですが、やはり、タイムで速さを一度ぐらいは出してきます。
今回のテストでは、やはり、メルセデスがしっかり速さをアピールしていますし、レッドブルもまずまずです。フェラーリに輝きといいますか、存在感がなかった。大丈夫かなと。また、マシンだけではなくエンジンもトラブルがあり、またフェラーリのエンジンを供給されている他のチームでもトラブルがあり、不安が残るテストでした。
第二回目のテストまでにフェラーリがどこまで挽回できるか注目です。
他のチームも今頃は、1回目のテストで得たデータを分析して、2回目のテストにむけて準備です。2回目は、開幕のオーストラリアのコースにあわせたセッティングやエンジンの耐久性テストもなされると思います。二回目のテストこそが今年が全て決まってしまうほど大切だと思います。二回目までまもなくです。
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